FResHUインタビューVol.1 中村睦男北海道大学総長(2006年9月)


※本インタビューは、2006年に中村総長(当時)に対して実施したものです。

[有賀] 北大では、いつころから本格的に男女共同参画の取り組みが始まったのでしょう。

[中村総長] 男女共同参画への問題意識はかなり前からありました。平成11年に国で「男女共同参画社会基本法」が制定され、企業でも大学でもさまざまな検討・取り組みが始まりました。北大では前総長の丹保先生のころから検討がなされており、16年度に正式に「男女共同参画委員会」が発足しました。16年度に大学が法人化された際、今後の大学の方針として「中期計画」を作成したのですが、その中の一つに、男女共同参画が盛り込まれたのです。総合的な施策を行うために担当組織が設置されたことは、北大として男女共同参画に積極的に取り組もう、という意思の表れといえるでしょう。

[有賀] 私は振興調整費の女性研究者支援モデルプランへの応募案作成にあたって、中期計画を改めて見たとき、「ポジティブアクションを含む」と明記されているなど、北大は本気で取り組む気持ちがあるのだなと思いました。男女共同参画委員会発足後、具体的な施策はどのように進んでいったのでしょうか。

[中村総長] まず、以前から準備を進めていた認可保育園が札幌キャンパス内で平成17年より開園しました。また同じく17年度から、博士課程に在籍する女子大学院生のうち優秀者・年間10名に「大塚賞」を授与して、一人50万円の奨励金を与えることを始めました。
そして18年度から、女性教員の積極的採用を促進する「ポジティブアクション北大方式」の実施が始まったことです。これは、各部局が女性教員を1名採用した場合、その4分の1の経費を大学の中央経費から負担するというものです。ちょうど、北大の人件費管理が従来の定員制から、各職層にかかる人件費をポイント化した人件費総額管理に移行したことと連動して、有効な採用促進になると期待しています。

[有賀]  女性専用ポスト方式などと比較して、より多くの女性研究者の採用が継続的に後押しされる点、また女性教員の採用が採用部局にとってノルマではなくメリットとして歓迎される点でも、ポジティブアクション北大方式はとてもよい方法だと提案者自ら自負しておりますが、この提案に耳を傾け、すぐに実施に向けて動いてくださった総長のご英断に大変感謝いたしております。